大入おおい)” の例文
それからは文福ぶんぶくちゃがまの評判ひょうばんは、方々ほうぼうにひろがって、近所きんじょの人はいうまでもなく、遠国えんごくからもわざわざわらじがけでる人で毎日まいにち毎晩まいばんたいへんな大入おおいりでしたから
文福茶がま (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
手品てじな剣舞けんぶ幻燈げんとう大神楽だいかぐら——そう云う物ばかりかかっていた寄席は、身動きも出来ないほど大入おおいりだった。二人はしばらく待たされたのち、やっと高座こうざには遠い所へ、窮屈きゅうくつな腰をおろす事が出来た。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)