夏安居げあんご)” の例文
『正法眼蔵』の第二はこの年の夏安居げあんごに「衆に示した」ものと記されている。また第三はこの年の秋に「鎮西の俗弟子楊光秀」に書き与えたものと記されている。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ある年、美濃みのの国の竜泰寺りょうたいじ夏安居げあんごの修行をすまされると、この秋は奥羽地方に滞在しようと、そこを出立して東国にむかわれた。旅を重ねて、やがて下野しもつけの国におはいりになった。
夏の初めから夏安居げあんごに入って、破れ寺の瑞雲寺でも型ばかりの結制を行っていた。
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
夏安居げあんご、母子しばしばあいる、既にしばしば相見て、ともに欲心生じ、母児に語りていわく、汝ただここを出で、今またここに入るのみ、犯すなきを得べし、児すなわち母の言のごとくし、彼を疑う