)” の例文
対空射撃高度が十キロを越す十センチ高射砲の陣地では、一斉に砲弾と火薬とがめられた。照準手は石のように照準望遠鏡に固着している。
空襲下の日本 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「まだ躊躇ちゅうちょするか。いかん。せっかく充填した圧搾空気が効力を失い、浮揚力を失ってしまうじゃないか。それ、もっと圧搾空気をめろ」
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
五百は例の懐剣を放さずに持っていて、保にも弾をめた拳銃を備えさせた。進取社は準平が死んでから、何の活動をもなさずに分散した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
だから兄さんは舞台から証拠の品を僕に投渡なげわたそうとした。——その寸前に射殺された。拳銃ピストルの実弾は兄さんがめたものだ。
劇団「笑う妖魔」 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
今のうちに弾丸たまめろ。
砲身には既に新たな砲弾がめられたようです。こんどぶっ放されたが最後、潜水艦はどっちみち沈没するか、さもなくても大破は免れないでしょう。
太平洋雷撃戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕は証拠品と共にこの手紙をむ。そして拳銃ピストルへ実弾をめる。舞台の上で僕が射殺されれば、必ず警察で手入れをするだろう。その他にもう手段はない。
劇団「笑う妖魔」 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「でも、博士、この麻袋の中へ、瓦斯ガスめなければ浮びませんよ」
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
舞台用の拳銃ピストルに実弾が入っていたのである。しかもその拳銃ピストルに空弾をめるのは道化の役目だった。
劇団「笑う妖魔」 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)