“土墻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ついじ50.0%
つちがき25.0%
どべい25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
坂路を隔てて仏蘭西人アリベーと呼びしものの邸址やしきあと、今は岩崎家の別墅べっしょとなり、短葉松植ゑつらねし土墻ついじは城塞めきたる石塀となりぬ。岩崎家の東鄰には依然として思案外史しあんがいし石橋いしばし氏のきょあり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
聖光院の土墻つちがきは、万野の眼に鉄壁のように見えた。穢土えどの闇と浄界の闇とをいかめしく境しているのだった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
立ち寄れば、牛のくそまじりの土墻どべいに、誰のいたずらか“李白りはく泥酔ノ図”といったような釘描くぎがきの落書がしてある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)