四幅しふく)” の例文
壁には四幅しふく金花箋きんかせんを貼って、その上に詩が題してある。詩体はどうも蘇東坡そとうば四時しじならったものらしい。書は確かに趙松雪ちょうしょうせつを学んだと思う筆法である。
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして、両側の柱には四幅しふくの絵をけて、その中間になった所にも何かの神の像をえがいた物を掛けてあった。神像の下には香几こうづくえがあって、それには古銅の香炉こうろ花瓶かびんを乗せてあった。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)