うな)” の例文
彼は草木や蔦蘿つたかずらを腕一ぱいにきのけながら、時々大きな声を出して、うなって行く風雨に答えたりした。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ドブーンとうなりを立てて打ちかかって来た、その刹那、彼女は急にお腹の下の方から、真赤に燃えさかっている火の玉が、グングン、グングンとこみ上げて来るのを感じた。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
悲鳴、叱呼しっこ、絶叫、怒罵と、衝突、破砕はさい、弾ける響、災のうなる音。あらゆる騒音の佃煮つくだに
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
川はうなりをたてて流れていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)