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吸飲
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すいのみ
ふりがな文庫
“
吸飲
(
すいのみ
)” の例文
彼女の一寸した手不調から、
吸飲
(
すいのみ
)
の水が口のはたにこぼれかかっても、彼は黙っていた。彼女の言葉や彼女の為す凡ては、宛も彼自身の一部であるかのようだった。
二つの途
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
余はその少し前に、
妻
(
さい
)
の手から
吸飲
(
すいのみ
)
を受け取って、細長い
硝子
(
ガラス
)
の口から
生温
(
なまぬる
)
い牛乳を一合ほど飲んだ。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
午後、彼女は
吸飲
(
すいのみ
)
を取って啓介に含嗽をさした。うっかりしていた拍子に、吸飲の水を啓介の頬から蒲団へ少し垂らした。「いやに冷淡になったね、」と啓介は皮肉らしい調子で云った。
二つの途
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
しまいには新築の二階座敷を
四間
(
よま
)
ともに
吾有
(
わがゆう
)
とした。余は比較的閑寂な月日の
下
(
もと
)
に、
吸飲
(
すいのみ
)
から牛乳を飲んで生きていた。一度は
匙
(
さじ
)
で突き
砕
(
くだ
)
いた
水瓜
(
すいか
)
の底から
湧
(
わ
)
いて出る赤い汁を飲まして
貰
(
もら
)
った。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“吸飲”の意味
《名詞》
吸 飲(きゅういん)
吸って飲むこと。
(出典:Wiktionary)
吸
常用漢字
小6
部首:⼝
6画
飲
常用漢字
小3
部首:⾷
12画
“吸”で始まる語句
吸
吸殻
吸血鬼
吸物
吸込
吸口
吸筒
吸物椀
吸子
吸盤