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むこうやなぎわら
ふりがな文庫
“
向柳原
(
むこうやなぎわら
)” の例文
金田氏は
元
(
もと
)
刀剣の
鞘師
(
さやし
)
でありましたが、後牙彫商になって浅草
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
に店を持っている貿易商人で、
主
(
おも
)
に上等品を取り扱っているので
幕末維新懐古談:47 彫工会の成り立ちについて
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「変なこともあるだろうよ。近頃は
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
へ行くと、男たちは皆んな魔がさしたようにソワソワしているっていうじゃないか」
銭形平次捕物控:143 仏喜三郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
(しかし千葉
子玄
(
しげん
)
の『
芸閣
(
うんかく
)
先生文集』(三巻)を見るに平洲は
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
なる幕府天文台の近くに住居していた事がある。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「そりゃあ陽気のせいじゃありますまい」と、
地弾
(
ぢひ
)
きらしい
年増
(
としま
)
の女が隅の方から
忌
(
いや
)
に笑いながら口を出した。「
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
はどうしたのか、この二、三日見えないようですね」
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その頃ガラッ八は、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母の家に泊り込んでおりました。無人で困るからと言う叔母の願いを叶えてやる積りの八五郎。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
柳北の新館とは確堂がその側室お蝶のために文久元年六月
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
に築いた有待舎のことであろう。有待舎の記は博文館
梓行
(
しこう
)
の『柳北全集』に載っている。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の大工の熊五郎が
請人
(
うけにん
)
で、お鈴の親は遠国にいるから、
葬
(
とむら
)
いには間に合わない。形見の品でも送ってやる外はあるまいということで」
銭形平次捕物控:134 仏師の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母さんの二階に、独り者の気楽な朝寝をしている八五郎は、往来から声を掛けられて、ガバと飛起きました。
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎のガラッ八と来ては、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母さんが無尽に当っても、隣の荒物屋の猫が五つ子を生んでも、天下の大事扱いにしかねないあわて者です。
銭形平次捕物控:135 火の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
これは、医者と言うよりは、本草家の方で有名でしたが、行方不明になってから一ヶ月目、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の土手の上で、
袈裟掛
(
けさがけ
)
に斬られて死んでおりました。
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その途中、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の荒物屋の二階を借りて不精な男世帯を持っているガラッ八の八五郎のことを思い出しました。
銭形平次捕物控:118 吹矢の紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母さんの家にとぐろを巻いているガラッ八の八五郎のところへ、思わぬ人間が飛込んで来ました。
銭形平次捕物控:149 遺言状
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お琴の
噂
(
うわさ
)
まで出た後で、ガラッ八も最初は渋りましたが、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母の家に居ても、親分の平次の家に居ても、居候に変りはないのですから、結局晩酌と御馳走と
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
親分のところに泊っているのは、田舎から
姪
(
めい
)
が来て、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母の家が急に狭くなったからだ。
銭形平次捕物控:124 唖娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そんな金じゃありませんよ、親分、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母が、——
天霊
(
てんれい
)
様の御本山にお
詣
(
まい
)
りをするついでに、西国を一と廻りして来るから、二度と江戸へ帰るか帰らないか判らない。
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の彦兵衛
店
(
だな
)
で、
背負商
(
せおいあきな
)
いの小間物屋をしている
宇太八
(
うたはち
)
というのが私の父親で」
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「親分の前だが、正直のところ喉から手が出るほど欲しかったよ。あれだけありゃ、夏冬の物をみんなお蔵から出して、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母にも、腐った
袷
(
あわせ
)
の一
枚
(
めえ
)
ぐらいは着せられると——」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「わかりますかえ親分、
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母の家から来たのじゃないってことが」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「親分、聞いて下さい。
昨夜
(
ゆうべ
)
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の
十三屋
(
とさや
)
のお
曾与
(
そよ
)
が殺されましたよ」
銭形平次捕物控:097 許嫁の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の油屋の娘お勢という十九になる可愛いのが、少しでも早く行って、お秀さんに手伝って上げようと思ったばかりに、うっかり傘を忘れて飛び出し、柳橋の手前であの大夕立に逢ったのです。
銭形平次捕物控:125 青い帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の叔母さんは解っているが、あとの二人は誰と誰だい」
銭形平次捕物控:074 二度死んだ男
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「親分、赤い痣のある男が
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の
煎餅屋
(
せんべいや
)
に居ますぜ」
銭形平次捕物控:039 赤い痣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の
梶四郎兵衛
(
かじしろうべえ
)
様の御嬢様で——」
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
柳
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
原
常用漢字
小2
部首:⼚
10画
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向柳原町