“古苔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こたい33.3%
ふるごけ33.3%
ふるごげ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古苔こたい蒸し尽して英雄の遺魂日に月に寒し。
富嶽の詩神を思ふ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
くも送るもこれより別るるゆえに名残なごりの柳ととなえられぬ、いと広き磧の中央、塵芥しみて黄色になれるは、送別の跡の絶えぬ証拠にして、周辺の石にシロジロと古苔ふるごけ蒸せるは
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
二十人の人間が手をつないで、その木の周囲を巡っても未だ木の方が太いであろう。根は高く盛り上がり、木肌には古苔ふるごげ一面に附き、こずえの高さは空の雲さえそこで左右に分かれるほどである。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)