“反帆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たんぼ50.0%
たんぽ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で——、やや明快なおもてをあげ、サッと海風のくるほうを眺めると、今、淡路の潮崎しおざきと岡崎の間を出てゆく十五反帆たんぼの船が目につく。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
川口へ下ってゆく、高瀬舟や番所船、十反帆たんぼの影などが、ゆるゆると流れてゆく合間に、向う岸の四貫島しかんじまの森から白い鳥群が粉のように飛び立つのが見えた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はたはたと、大きな百反帆たんぽは、生きもののように、船客たちの頭の上で潮鳴りを切って鳴っていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お久良がおかへおりると同時に、船は天神岸を離れて粘墨ねんぼくのような黒い川波へゆるぎ出した。二百石船といえば十四反帆たんぽ苫数とますう八十四枚、水夫かこ十六人、飲み水十五石積だ。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)