反帆たんぽ)” の例文
はたはたと、大きな百反帆たんぽは、生きもののように、船客たちの頭の上で潮鳴りを切って鳴っていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お久良がおかへおりると同時に、船は天神岸を離れて粘墨ねんぼくのような黒い川波へゆるぎ出した。二百石船といえば十四反帆たんぽ苫数とますう八十四枚、水夫かこ十六人、飲み水十五石積だ。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)