厩仲間うまやちゅうげん)” の例文
総督へ献上のこまとあって、伝吉、彦助と名乗る両名の厩仲間うまやちゅうげんのものがお口取りに選ばれ、福島からお供を仰せつけられて来たとのこと。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それを張番しているのが邸内の馬丁べっとうども(厩仲間うまやちゅうげん)であったがために、そのお屋敷の威光をかさに着て、だんだん増長してきたために、見のがせなくなって
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
幸い、主人、大場石見は大の馬好き、近頃手に入れた「東雲しののめ」という名馬、南部産八寸やきに余る逸物いちもつに、厩仲間うまやちゅうげんの黒助という、若い威勢のい男を付けて貸してくれました。
兄高氏にもおおいえないものが今日はみえるが、彼の方はもっと若い、またもっと正直に昂奮していた。家中二百六、七十人という数は厩仲間うまやちゅうげんから若党、わっぱの端までをいれた大蔵屋敷の総人員であった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
厩仲間うまやちゅうげんは、新参と見て
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)