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匇々
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なか/\
聞に
平常正直にて
匇々人殺しなどなす者に非ず全く
拷問強く苦き
儘に白状なし
獄門に成たりと云ふ
評判にて大屋殿も三貫文の
過料を
取れし由併し大屋殿は惡くない人故地主を
算ふれば廿五兩一分の利にして百二十兩となる
依て元利合せて二百二十兩四郎右衞門へ
返すべし
早速宿元より
取寄べしと申渡さる
誠に
理の
當然なれば三郎兵衞は是非なく
畏るとは申ものゝ
只今二百二十兩の金子
匇々以て
出來兼候により何分
御勘辨下さるべしと申を