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勤番
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きんばん
ふりがな文庫
“
勤番
(
きんばん
)” の例文
「これは
勤番
(
きんばん
)
のお侍でもなく、御三家あたりの御家中でもなく……左様、やはり、お江戸の旗本衆のお若いところ」
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ソコデ私の父は二十年前に死んで居るのですけれども、私の兄が成長の
後
(
のち
)
に父のするような事をして、又大阪に
行
(
いっ
)
て
勤番
(
きんばん
)
をして居て、中津には母一人で何もない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
きざみ煙草の荷をかついで江戸市中の寺々や
勤番
(
きんばん
)
長屋を売り歩いているのであるから、その収入は知れたもので、このままでは
鬢
(
びん
)
の白くなるまで稼ぎ通したところで
放し鰻
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
永年京都
勤番
(
きんばん
)
をつとめていた小野寺十内の方へ向きを換えると、
益
(
ますます
)
、熱心に推服の意を
洩
(
もら
)
し始めた。
或日の大石内蔵助
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その中で単身国許から一年交代で勤めに出るのもあり、また家族を引連れて、一年交代でなく或る時期まで江戸藩邸に住むのもあった。前者を
勤番
(
きんばん
)
といい、後者を
常府
(
じょうふ
)
といった。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
▼ もっと見る
見処
(
みどころ
)
がありそうに思って、つれて来てなにかと世話をしてやろうと来て見れば、殿様は甲州
勤番
(
きんばん
)
、わたしもこれからどうして世渡りをしようかと
戸惑
(
とまど
)
いをしていたところへ
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その帰りに屋敷内に国から来て居る
亡兄
(
ぼうけい
)
の朋友
菅沼孫右衛門
(
すがぬままごえもん
)
と云う人の
勤番
(
きんばん
)
長屋に何か用があって
寄
(
よっ
)
た所が、
其処
(
そこ
)
に出入りの呉服屋か知らん古着屋か知らん呉服商人が来て何か話をして居る。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
二人の
擬
(
まが
)
い
勤番
(
きんばん
)
は、障子をあけて外を見ると、長い廊下の向うから、人が一人、闇の中を静かに歩いて来ると、そのあとから追いかけるように一人の女が
雪洞
(
ぼんぼり
)
を差し出しています。
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
竜之助は山崎譲と
夜
(
よ
)
更
(
ふ
)
くるまで語り合ったが、山崎は竜之助にいろいろと忠告をしたり、早く故郷へ帰るように、道中の不便があらば、知合いの甲府の
勤番
(
きんばん
)
に頼んでやると親切に言ったが
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“勤番”の意味
《名詞》
交代で当番を勤めること。
江戸時代、大名の家臣が江戸や大阪などの屋敷に交代で勤めること。
(出典:Wiktionary)
勤
常用漢字
小6
部首:⼒
12画
番
常用漢字
小2
部首:⽥
12画
“勤番”で始まる語句
勤番者