勝浦かつうら)” の例文
尻屋しりやの燈台、金華山きんかざんの燈台、釜石かまいし沖、犬吠いぬぼう沖、勝浦かつうら沖、観音崎かんのんざき浦賀うらが、と通って来た。そして今本牧ほんもく沖を静かに左舷さげんにながめて進んだ。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
紀州には御坊ごぼう串本くしもと勝浦かつうらなどの町々がありますが、大体漁業を専らとする地方は海の生活が主なためか、手仕事の発達は著しくありません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
千葉で十五分待って、それから勝浦かつうら行に乗りかえ、夕方、片貝かたかいにつく。ところが、バスが無い。最終のバスが、三十分前に出てしまったというのだ。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
那智なちには勝浦かつうらから馬車に乗つて行つた。昇り口のところに著いたときに豪雨が降つて来たので、そこでしばらく休み、すつかり雨装束あましやうぞくに準備して滝の方へ上つて行つた。
遍路 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
その日勝浦かつうらに着くが早いか、亭主を呼び出して直ぐ
快遊船ヨットは、いま勝浦かつうらの沖を通っている。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
那智なちには勝浦かつうらから馬車に乗って行った。昇り口のところにいたときに豪雨が降って来たので、そこでしばらく休み、すっかり雨装束あましょうぞくに準備して滝の方へ上って行った。
遍路 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
船は勝浦かつうら沖を通った。浦賀うらが沖を通った。やがて横浜港の明るい灯が見え初めるであろう。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)