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剥離
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はくり
ふりがな文庫
“
剥離
(
はくり
)” の例文
それが終って陶の身体を棺に納めようとするとき、一塊の肉が脛から
剥離
(
はくり
)
してポロリと戸板の上に落ちた。俺は袖で顔を蔽って泣いた。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それは
欧洲
(
おうしゅう
)
文芸復興期の
人性主義
(
ヒューマニズム
)
が自然性からだんだん
剥離
(
はくり
)
して人間
業
(
わざ
)
だけが
昇華
(
しょうか
)
を
遂
(
と
)
げ、哀れな人工だけの
絢爛
(
けんらん
)
が造花のように咲き乱れた十七世紀の時代様式らしい。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
渾沌
(
こんとん
)
を防ぎとどむべきなんらの防壁もなかった。あらゆる武器は、彼の四方をおごそかにとり巻いていた城壁は、神も芸術も
傲慢
(
ごうまん
)
も道徳も、皆次々に崩壊してゆき、彼から
剥離
(
はくり
)
していった。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
根元のところから始った
亀裂
(
きれつ
)
が、布を裂くような音を立てながら、眼にもとまらぬ早さで
電光
(
いなずま
)
形に上のほうへ走りあがってゆき、
大巾
(
おおはば
)
な岩側が
自重
(
じじゅう
)
で岩膚から
剥離
(
はくり
)
しはじめた。
キャラコさん:04 女の手
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そのために天井の壁土が
剥離
(
はくり
)
してさかんに顔のうえに落ちてくる。
黒い手帳
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
“剥離”の意味
《名詞》
剥 離(はくり)
剥がれて離れること。
剥ぎ離すこと。
(出典:Wiktionary)
剥
部首:⼑
10画
離
常用漢字
中学
部首:⾫
19画
“剥離”で始まる語句
剥離片
剥離期