“別間”の読み方と例文
読み方割合
べつま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兄蟠龍軒は別間べつまに居りましたが、夕方になりましたから庭へ水を打って、涼んで居ります処へ来たのは阿部忠五郎という男でございます。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
別間べつまでたくさんな馳走ちそうをされ、鞍馬くらまでは食べつけない珍味の数々を、はしあごのつづくかぎりたらふくつめこみ、さて、例の棒切ぼうきれ一本さげて、飄然ひょうぜんとここをしてかえる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼等は死骸と一緒に別間べつまに去った人々のあとに残って、長持の両端りょうたんから、蓋の裏に現れた影の様なものに異様な凝視をつづけていた。おお、そこには一体何があったのであるか。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)