“切嵌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きりは75.0%
モザイク25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マリヤの笄は代々孫兵衛の家につたえられ、仏間と見せかけて実は祈祷きとうの部屋である柱の切嵌きりはめに埋めて、七家のものの信仰のかたちとあがめておりました。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして轟く胸を押ししずめながら廊下伝いに土間に持ち出して音を立てぬように塵を払うて参りまして、この電燈あかりの下に毛氈もうせんを敷いて、その切嵌きりはめの処から御像の首を抜いて見ますと
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
床の中央には、大魚の腹中にある約拿ヨナを図案化したコプト織の敷物が敷かれ、その部分の床は、色大理石とはぜの木片を交互に組んだ車輪模様の切嵌モザイク
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そこの床には垂直からは見えないけれども、切嵌モザイクの車輪模様の数がふえるにつれて、微かに異様な跡が現われてきた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)