出入いでいり)” の例文
阿部家はついで文政九年八月に代替だいがわりとなって、伊予守正寧まさやすほういだから、蘭軒は正寧の世になったのち足掛あしかけ四年阿部家のやかた出入いでいりした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
人の家に出入いでいりする、まめやかなる侏儒しゅじゅ
渋江の家に出入いでいりする中で、職人には飾屋長八かざりやちょうはちというものがあり、商人には鮓屋久次郎すしやきゅうじろうというものがあった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
疾く出入いでいりせよ。7590
近習医に任ぜられてからは、詰所つめしょ出入いでいりするに、あしたには人に先んじてき、ゆうべには人に後れてかえった。そして公退後には士庶の病人に接して、たえむ色がなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
当時品川に住んでゐて、町役場に出入いでいりする一知人がわたくしに書を寄せた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
其家に出入いでいりする佐々木文仲と云ふものをして、余りに深く内事に干渉するに至らしめたのではないかと疑ふ。佐々木は恐くは洋人の所謂「家庭の友」に類した地位を占むるに至つたのであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)