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冱寒
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ごかん
ふりがな文庫
“
冱寒
(
ごかん
)” の例文
ニューゼーランドハワイアゾールス等諸島や南北
冱寒
(
ごかん
)
の地は蛇を産せぬ。ギリシア海に小島多く相近きに産するところの物有無異同あり。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
にも
拘
(
かかわ
)
らず、だからどうにかしなければならぬと云う悶えも胸を去らなかった。はじめて知る長い
冱寒
(
ごかん
)
の雪に埋れてそれを考え、それを相談した。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
研
(
と
)
ぎたての刀を横に置いたように、加茂川の水は青かった。ふり仰ぐと
冱寒
(
ごかん
)
の月は
冷々
(
ひえびえ
)
と冴えているのだった、かかる折には望ましい雲もいつか四方にくずれて。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時は
冱寒
(
ごかん
)
の真冬、天下に聞ゆる陳倉道(
沔県
(
べんけん
)
の東北二十里)の
嶮
(
けん
)
と、四山の
峨々
(
がが
)
は、万丈の白雪につつまれ、眉も息も
凍
(
い
)
てつき、馬の手綱も氷の棒になるような寒さであった。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
引き摺って、伊勢の宮の裏山へ登った時——あの晩の星もきれいだったな。あれは、
冱寒
(
ごかん
)
の冬だったが、今ごろならば、
氷花
(
つらら
)
の樹々にも、もう山桜のつぼみが
膨
(
ふく
)
らんでいる時分
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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あたりの樹々は、露が
凍
(
こお
)
って、
白珠
(
しらたま
)
をつらねたように氷が咲いていた。大地は、針の山に似ている
冱寒
(
ごかん
)
の深夜だった。けれど、四人の
若人
(
わこうど
)
の息は、血は、さながら火と火のように熱かった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“冱寒”の意味
《名詞》
凍てつくほどの厳しい寒さ。
(出典:Wiktionary)
冱
漢検1級
部首:⼎
6画
寒
常用漢字
小3
部首:⼧
12画
“冱”で始まる語句
冱
冱々
冱返