写生帳しゃせいちょう)” の例文
懐中ふところからした春重はるしげ写生帳しゃせいちょうには、十数枚すうまいのおせんの裸像らぞう様々さまざまかれていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
まつろうは、きつねにつままれでもしたように、しばし三日月みかづきひかりいてたおせんの裸像らぞうを、春重はるしげ写生帳しゃせいちょうなか凝視ぎょうししていたが、やがてわれかえって、あらためて春重はるしげかお見守みまもった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)