内通ないつう)” の例文
あらはさんと思はれ一度の吟味もなくすぐに麹町名主矢部與兵衞へ内通ないつう有つて村井長庵が在宿ざいしゆくとくと見屆させ置召捕方の與力同心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みかどの下山と共に、敵へ内通ないつうに出たものでしょう。とすれば、帝の御脱出も、ただの風説ではありますまい
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「首領、たいへんです。たいへんです。警官がおおぜい押し寄せてきました。誰か内通ないつうしたやつがあるんです。抜け道という抜け道は、全部包囲ほういされておりますぞ」
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あたへんとて懷中より三りやう出し長助へ渡しけるに長助は大地だいち鰭伏ひれふし此御恩このごおんわすれまじとてよろこびけり是よりはべつしてこの長助而已のみ毎度まいどつねはじめの惡巧わるだくみを内通ないつうして又七を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)