内々うち/\)” の例文
「俺たちはあんな唄を聞いてはいけないんだよ。俺達は軍人になるんだから、内々うち/\のことなんかは何時でも忘れられる心組でなければいけないんだよ。」
淡雪 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
それから驚いて毘沙門びしゃもん様にがんがけをしたり、占者うらないしゃに見て貰うと、これは内々うち/\の者が取ったに違いないと申しましたから、みんなの文庫や葛籠つゞらを検めようと思って居ります
斯ういう御縁合になれば、わしも誠にお馴染甲斐もあるような訳、どうかお帰りがあって、それは成らんいやそれは斯うしてと仰しゃれば、それは何うでも内々うち/\お話合もつく事で
かめ「祝言と云っても内々うち/\だけの婚礼で、村へ知らした訳でも何でもありませんわな」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
竹「お金が百両紛失ふんじつして、内々うち/\の者へお疑いがかゝり、今お調べの所だよ」