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兜率天
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とそつてん
ふりがな文庫
“
兜率天
(
とそつてん
)” の例文
掘り得た金で追善したので、蛇身から
兜率天
(
とそつてん
)
へ
鞍替
(
くらがえ
)
したちゅう話など、かのインド譚から出たよう、芳賀博士の攷証本に見るは尤も千万だ。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
例えばその第四の
兜率天
(
とそつてん
)
という慾天の如きは、手を
執
(
と
)
り合うだけでその充足を得る。第五の
楽変化天
(
らくへんげてん
)
の如きは相い視て笑うことによってその充足を得る。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
梯の子十五、六ばかりを踏みて上れば、三十三天、夜摩天、
兜率天
(
とそつてん
)
、
忉利天
(
とうりてん
)
などいうあり、天人石あり、
弥勒仏
(
みろくぶつ
)
あり。また梯子を上りて五色の滝、大梵天、千手観音などいうを見る。
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
牙
(
きば
)
の六つある
大白象
(
だいびゃくぞう
)
の背に騎して、
兜率天
(
とそつてん
)
よりして雲を下って、白衣の夫人の寝姿の夢まくらに立たせたまう一枚のと、一面やや大なる額に、かの
藍毘尼園中
(
らんびにおんちゅう
)
、池に
青色
(
せいしょく
)
の
蓮華
(
れんげ
)
の開く処。
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
三度の飯を四度食べても、毎日一度は探偵小説を読まねば気が済まぬという自分に、「二銭銅貨」のような優れた作を見せて下さった森下さんは、その功徳だけでも、
兜率天
(
とそつてん
)
に生れたまうこと疑なし。
「二銭銅貨」を読む
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
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ただし野干咆ゆるより虎の居処知れ討ち取らるる例多しとウットが書いた。かく
不埒
(
ふらち
)
千万な野干も七日不食十善を念じ
兜率天
(
とそつてん
)
に生まれたと『未曾有経』に出づ。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それで西方
兜率天
(
とそつてん
)
か何処か知らぬが遠いところへ移転したきりというのが
定
(
き
)
まりであるが、寂心の事を記したのは、それで終っていない。東山如意輪寺で型の如くに
逝
(
ゆ
)
いた後、或人が夢みた。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“兜率天”の解説
兜率天(とそつてん、sa: Tuṣita、pi: Tusita)は、仏教の世界観における天界の一つであり、三界のうちの欲界における六欲天の第4の天である。都率天、覩史多天などともいう。兜率天には内院と外院があり、内院は将来仏となるべき菩薩が住む所とされ仏伝によれば釈迦は兜率天から降下して摩耶夫人の胎内に宿り生誕した。、現在は弥勒菩薩が内院で説法をしているという。外院には天衆が住む。兜率天は浄土の一つともされており、弥勒信仰の発展とともに、兜率往生の思想も生じた。
(出典:Wikipedia)
兜
漢検準1級
部首:⼉
11画
率
常用漢字
小5
部首:⽞
11画
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
“兜率天”で始まる語句
兜率天宮
兜率天上弥勒