“儔(たぐひ)” の例文
かく人物揃ひの一門は世に儔(たぐひ)稀であらうと思ふ。其略系は次の如くである。(姓名の右側に○を施してある者は文に傑ぐれ、△を施したのは武に秀でた人である。)
東漢の班超 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
容儀(かたち)人の娘とは見えず、妻とも見えず、しかも絢粲(きらきら)しう装飾(よそほひかざ)れる様は色を売る儔(たぐひ)にやと疑はれざるにはあらねど、言辞(ものごし)行儀の端々(はしはし)自(おのづか)らさにもあらざる、畢竟(ひつきよう)これ何者と
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
されど謝肉祭の間に思慮せんといふも、固より世に儔(たぐひ)なき好事(かうず)にやあらん。忽ち肩尖(かたさき)と靴の上とに鈴つけたる戲奴(おどけやつこ)(アレツキノ)の群ありて、我一人を中に取卷きて跳ね𢌞りたり。
既にして夜行太(やぎやうた)等は、お夏が儔(たぐひ)多からぬ美女たるをもて、ふかく歓び、まづその素生(すじやう)をたづぬるに、勢ひかくの如くなれば、お夏は隠すことを得ず、都の歌妓(うたひめ)なりける由を、あからさまに報(つ)げしかば
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)