ならはし)” の例文
成程さう聞いてみると、幸福者しあはせものだとも言へないらしかつた。飯と酒とそれから今一つの外には、別に世界のある事を知らないのが実業家のならはしだから……。
氏はまたその小説にさへ読み耽る事の出来ない程の、ほんの一寸した閑を見つけた折には、窓硝子まどがらすを指先で叩き/\、下らぬ小唄をうたならはしになつてゐる。