何楼どこ)” の例文
旧字:何樓
ひっくるめてや、こっちも一挺なくなって、廓内くるわうちじゃあきっと何楼どこかで一挺だけ多くなる勘定だね。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
串戯じょうだんじゃあねえ、どの道何かうらみのある遊女おいらんの幽霊とは思ったけれど、何楼どこの何だかつかまえどこのねえ内はまだしも気休め。そう日が合って剃刀があって、当りがついちゃあかなわねえ。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「おかしくはねえよ。この頃じゃあ大抵何楼どこでも承知の筈だに、どうまた気が揃ったか知らねえが、三人が三人取りに寄越よこしたのはちっと変だ、こりゃお気をつけなさらねえとあぶねえよ。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)