トップ
>
仙境
>
せんきょう
ふりがな文庫
“
仙境
(
せんきょう
)” の例文
尊は門人達に、「熊山、吉野山、
伯耆
(
ほうき
)
の
大山
(
だいせん
)
などには
仙境
(
せんきょう
)
があって、吉野山の神仙と、熊山の神仙とは常に
往来
(
ゆきき
)
している」
神仙河野久
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
譬
(
たと
)
えば
仙境
(
せんきょう
)
に
異霊
(
いれい
)
あって、
恣
(
ほしいまま
)
に人の薬草を採る事を許さずというが如く聞えたので、これが
少
(
すくな
)
からず心に
懸
(
かか
)
った。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
桃太郎が鬼が島を征服するのがいけなければ、東海の
仙境
(
せんきょう
)
蓬莱
(
ほうらい
)
の島を、
鎚
(
つち
)
と
鎌
(
かま
)
との旗じるしで征服してしまおうとする赤い桃太郎もやはりいけないであろう。
さるかに合戦と桃太郎
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
鹿の背をかりて、しばらくたどってくると、
小文治
(
こぶんじ
)
は
馥郁
(
ふくいく
)
たる
香
(
かお
)
りに、
仙境
(
せんきょう
)
へでもきたような心地がした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アントアネットはそういう接触を、長く心の奥に秘めた——その心は、悲しみに包まれてはいたけれど、オルフェウスの
仙境
(
せんきょう
)
の霊を浸してる光に似たおぼろな光が、悲しみのまん中に
微笑
(
ほほえ
)
んでいた。
ジャン・クリストフ:08 第六巻 アントアネット
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
そうして七十歳にでもなったらアルプスの奥の
武陵
(
ぶりょう
)
の山奥に何々会館、サロン何とかいったような陽気な
仙境
(
せんきょう
)
に
桃源
(
とうげん
)
の春を探って不老の霊泉をくむことにしよう。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
(ほとんど
仙境
(
せんきょう
)
。)
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“仙境”の意味
《名詞》
仙人が暮らしているという土地。
俗世間から離れ、静かで清浄な場所。
(出典:Wiktionary)
仙
常用漢字
中学
部首:⼈
5画
境
常用漢字
小5
部首:⼟
14画
“仙境”で始まる語句
仙境霊地