交〻こも/″\)” の例文
吾人は濃情なる父と子が幼孫を傍らに侍せしめて往事を語り悲喜交〻こも/″\至れるの状を想見して彼等の為に祝せずんばあらず。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
「震災後二年を隔てゝ夏秋の交に及び、先生時邪に犯され、發熱劇甚げきじんにして、良醫交〻こも/″\きたしんし苦心治療を加ふれど効驗なく、年八十にして七月十八日溘然かふぜん屬纊ぞくくわう哀悼あいたうを至す」
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
わが心中には畏怖と憐愍と交〻こも/″\起りぬ。われは詞はなくて、若者の面を打まもりしに、若者又云ふやう。彼も一時なり。此も一時なり。われを女の肌知らぬものと思ひ給ふな。