)” の例文
新字:
軈て鐵筆ペンを取上げた。幾度か口の中で云つて見て、頭を捻つたり、眉を寄せたりしてから、「人祖この世に罪を得て、」と云ふ句にいで
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
それからそれにぎまして、「文」「錢」の外に、あゝ云ふ類の之に準ずべきものがあります。例之たとへば「天地」と云ふことは「あめつち」よりか「てんち」の方が行はれて居る。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
見ざる眞に絶世の美人なり餅屋のはこれにぐと物覺え惡き一行なれど是は皆々領裏えりうらにでも書留て置きしやよく覺えてそれとなくこゝより荷物を包み直しえり掻き合せ蝙蝠傘かうもりがさに薄日をいとふ峠の上の平坦たひらなるを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
『主筆も定つてる。』と友は言葉をいだ。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)