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井月
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せいげつ
ふりがな文庫
“
井月
(
せいげつ
)” の例文
当主はそれから一年余り後、
夜伽
(
よとぎ
)
の妻に守られながら、
蚊帳
(
かや
)
の中に息をひきとつた。「蛙が啼いてゐるな。
井月
(
せいげつ
)
はどうしつら?」
庭
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
下島勲
(
しもじまいさを
)
下島先生はお医者なり。僕の一家は常に先生の
御厄介
(
ごやくかい
)
になる。又
空谷山人
(
くうこくさんじん
)
と号し、
乞食
(
こつじき
)
俳人
井月
(
せいげつ
)
の句を集めたる井月句集の編者なり。
田端人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
信州
(
しんしう
)
伊那
(
いな
)
の俳人に
井月
(
せいげつ
)
と云ふ
乞食
(
こじき
)
あり、
拓落
(
たくらく
)
たる道情、
良寛
(
りやうくわん
)
に劣らず。
下島空谷
(
しもじまくうこく
)
氏が近来その句を蒐集してゐる。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
長男は
表徳
(
へうとく
)
を
文室
(
ぶんしつ
)
と云ふ、
癇癖
(
かんぺき
)
の強い男だつた。病身な妻や弟たちは勿論、隠居さへ彼には
憚
(
はば
)
かつてゐた。唯その頃この宿にゐた、乞食宗匠の
井月
(
せいげつ
)
ばかりは、度々彼の所へ遊びに来た。
庭
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“井月(井上井月)”の解説
井上 井月(いのうえ せいげつ、文政5年(1822年)? - 明治20年2月16日(1887年3月10日)は、日本の19世紀中期から末期の俳人。本名は一説に井上克三(いのうえかつぞう)。別号に柳の家井月など。「北越漁人」と号した。信州伊那谷を中心に活動し、放浪と漂泊を主題とした俳句を詠み続けた。その作品は、後世の芥川龍之介や種田山頭火をはじめ、つげ義春などに影響を与えた。
(出典:Wikipedia)
井
常用漢字
小4
部首:⼆
4画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
“井”で始まる語句
井
井戸
井桁
井戸端
井伊掃部頭
井筒
井楼
井上
井然
井水