“井月”の読み方と例文
読み方割合
せいげつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当主はそれから一年余り後、夜伽よとぎの妻に守られながら、蚊帳かやの中に息をひきとつた。「蛙が啼いてゐるな。井月せいげつはどうしつら?」
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
下島勲しもじまいさを 下島先生はお医者なり。僕の一家は常に先生の御厄介ごやくかいになる。又空谷山人くうこくさんじんと号し、乞食こつじき俳人井月せいげつの句を集めたる井月句集の編者なり。
田端人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
信州しんしう伊那いなの俳人に井月せいげつと云ふ乞食こじきあり、拓落たくらくたる道情、良寛りやうくわんに劣らず。下島空谷しもじまくうこく氏が近来その句を蒐集してゐる。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)