“井守(いもり)” の例文
「松明仕掛けの睡り薬で参らすんだ。その作り方は、土龍(もぐら)、井守(いもり)、蝮蛇(まむし)の血に、天鼠、百足(むかで)、白檀、丁香、水銀郎の細末をまぜて……」
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
表には左り日(ひ)ヶ窪(くぼ)、右堀田原(ほったはら)とある。闇(やみ)だのに赤い字が明(あきら)かに見えた。赤い字は井守(いもり)の腹のような色であった。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
才蔵ヒョイと地面を覗くと、猿と山猫と大きな鼬(いたち)、それから腹の赤い大きな井守(いもり)。頭を砕かれ腹を裂かれ血を流して死んでいる。そうしてこれらは再び生き返りそうにも見えなかった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)