五百いお)” の例文
五百いおが藤堂家に仕えていた間に、栄次郎は学校生活にたいらかならずして、吉原通よしわらがよいをしはじめた。相方あいかた山口巴やまぐちともえつかさという女であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
当時の家族は主人四十五歳、さい五百いお三十四歳、長男恒善二十四歳、次男優善やすよし十五歳、四女くが三歳、五女癸巳一歳の六人であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
たもつさんの記憶している五百いおの話によるに、枳園はお召縮緬めしちりめんきものを着て、海老鞘えびざや脇指わきざしを差し、歩くにつまを取って、剥身絞むきみしぼりふんどしを見せていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)