“二眼(ふため)” の例文
しばらくして争いも止まった様子である。翌早朝、デェヴィスという男が、中庭の隅(すみ)の共同石炭置場へ石炭を取りに行って、あの、二眼(ふため)と見られない惨屍(し)体を発見したのだった。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
と息を吐(つ)く処を、新吉は横眼でじろりと見ると、もう/\二眼(ふため)と見られない醜(いや)な顔。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ただストーブに薪を投たり、戸閉(とじまり)の注意位この女房に委(まか)してあるばかりであった。この女房というのは、二眼(ふため)と見ることの出来ない不具者である。頭髪(かみのけ)は赤くちぢれて、その上眇(すがめ)で、跛(ちんば)であった。
点 (新字新仮名) / 小川未明(著)