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乾板
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かんぱん
ふりがな文庫
“
乾板
(
かんぱん
)” の例文
それとも或る種の
誓詞
(
せいし
)
であろうか。写真の
乾板
(
かんぱん
)
でもあろうか。でも以前にはおよそそんなものを、彼女が持っている様子はなかった。
棺桶の花嫁
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この方は一層不思議なもので、密封した写真
乾板
(
かんぱん
)
に色々な字だの図形だのを、
念力
(
ねんりき
)
で感光させるというのである。
千里眼その他
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
朦朧とした写真の
乾板
(
かんぱん
)
色の意識の板面に、真佐子の白い顔が大きく煙る眼だけをつけてぽっかり現れたり、金魚の
鰭
(
ひれ
)
だけが
嬌艶
(
きょうえん
)
な黒斑を振り乱して宙に舞ったり
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
しかし実際非常に怖い思いをしたので、そのときに眼底に宿った海岸と海水浴場の光景がそのままに記憶の
乾板
(
かんぱん
)
に焼付けられたようになって今日まで残っているものと思われる。
海水浴
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
それでも初めて現像して見て、結晶の像が出て来た時はとても
嬉
(
うれ
)
しくて、
濡
(
ぬ
)
れた
乾板
(
かんぱん
)
を持って同僚の友人の所へ見せに行ったのであるから、随分
滑稽
(
こっけい
)
な話であった。
雪雑記
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
▼ もっと見る
その中に器械を入れて来た木箱を適当に配置して現像装置だの、
乾板
(
かんぱん
)
の出し入れの用意などをととのえる。それから食卓を一つ借り切って、これはそのまま実験台とする。
雪の十勝:――雪の研究の生活――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
“乾板”の意味
《名詞》
透明なガラスなどの板に感光乳剤を塗布し、乾燥させたもの。
(出典:Wiktionary)
“乾板(写真乾板)”の解説
写真乾板(しゃしんかんぱん、en: photographic plate)とは写真術で用いられた感光材料の一種で、写真乳剤(臭化カリウムの溶液と硝酸銀の溶液をゼラチンに加えてできる、光に感光する物質)を無色透明のガラス板に塗布したものである。ガラス乾板(がらすかんぱん)あるいは単に乾板(かんぱん)と呼ばれる場合も多い。
(出典:Wikipedia)
乾
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
“乾”で始まる語句
乾
乾児
乾坤
乾分
乾物
乾燥
乾酪
乾坤一擲
乾干
乾草