乳鉢にゅうばち)” の例文
胡粉ごふん、朱、白緑、白群青、群青、黄土おうど代赭たいしゃ等を使用するのが、最もいいようです、右を充分乳鉢にゅうばちって用います。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
慎吾はかえってギクッとしながら、覗くように様子をうかがうと、彼は、さっきおろしたほおの木炭へ硫黄いおうと青い細末をあわせて、それを乳鉢にゅうばちでゴリゴリっていた。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きな乳鉢にゅうばちでつなぎになる薬を入れ——ヒヨスもはいったようでした——乳鉢でり合せ、お団子くらいのよいほどの固さになった時、手に少し油を附けて、両手でんで
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「摺り餌を拵える乳鉢にゅうばちは幾つくらいある」