乳暈にゅううん)” の例文
ほのかな行燈の光りの中で、彼女の胸のなめらかな白さと、乳暈にゅううん鴇色ときいろをした豊かな張りきった乳房とが、どきっとするほどなまめかしく色めいてみえた。
夜の蝶 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
薄い樺色かばいろ乳暈にゅううんだけの、小さいけれど固く張りきった乳房ちぶさから、きめのこまかな、清絹すずしのように青みを帯びた白いなめらかな肌、まるく小さな肩や、くびれている細腰などを
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
薄い樺色かばいろ乳暈にゅううん、ゆたかな腹部のえぐったようなくぼみと、それに続くたかまりの上の僅かな幅狭い墨色、広くなった腰から重たげな太腿ふとももへ、そうしてすんなりと細くしなやかに伸びている脚。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)