両臂りやうひぢ)” の例文
旧字:兩臂
梅王には今浪花座で多見蔵のやつてゐるやうに車曳くるまびきすぢで、両臂りやうひぢを張り手先を肩に預けないやうに腕を組むで
鬼頭は、チヤブ台に両臂りやうひぢをついて、非常な落ちつきをみせ、言葉の調子も、わりに懇談的になつて来た。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
銀之助は外套ぐわいたうも脱がないで両臂りやうひぢを食卓に突いたまゝとぢて居る。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
次ぎにはまた頸窩ぼんのくぼを押へたりした。そして卓子テーブル両臂りやうひぢをついて、じつと頭を抱へて、暫く考へ込んでゐたが、やつとの事で次のやうな検察書をかいてくれた。