両天秤りょうてんびん)” の例文
あたしともいっしょにいたい——それじゃアまるで両天秤りょうてんびんで、どっちか一つがおろそかになるのはきまりきってるじゃアありませんか
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その天秤が今ではただ、両天秤りょうてんびんなどという言葉だけをのこして、だんだん使われなくなってきたために、説明がむつかしくなった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それ世に、とびの者の半纏はんてんいなせにして旦那の紋着もんつきは高等である。しかるに源ちゃんは両天秤りょうてんびん、女を張る時は半纏で、顱巻はちまき
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
両天秤りょうてんびんをかけたなと主人は、あとが読みたくなる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
両天秤りょうてんびんにかかると、命があぶねえぞ……」
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
両天秤りょうてんびんをかけるんだろう」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)