“丑三”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うしみつ57.1%
うしみ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから、丑三うしみつの頃、大胆至極にも、江戸城の一の御門のへいを乗越して潜入した、一つの黒い影があります。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
……しかし無理むりもない。こんなことつたのはあたか箱根はこね山中さんちうで、ちやう丑三うしみつ時刻じこくであつた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やがて、一時、二時、むかしのことばでいえば、丑三うしみどきです。もう電車の音も聞こえません。自動車の地ひびきもまれになりました。
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
其の夜丑三うしみつの頃に、道臣は京子の枕元で看病をしながら、ツイうと/\と居眠りをしてゐたが、蚊帳越しにさつと吹き込む夜露を含んだ冷たい風に顏を撫でられ、驚いて眼を覺ますと
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)