下婢はしため)” の例文
ローラなどはロミオが愛姫ひめくらべては山出やまだしの下婢はしためぢゃ、もっとも、うただけはローラがはるかに上等じゃうとうのをつくってもらうた。
大名の内幕は随分ダラケたもので、侍女こしもと下婢はしため馴染なじんでは幾人も子を産ませる。
備前天一坊 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
むすめの寝室に近づくことができないと見てとった修験者は、昼のすきむすめに近づこうとしました。女は下婢はしため老人としよりの中へ身を置いたり、壮い男を閉じ込めてあった塗籠ぬりかごの中へ隠れたりしました。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「いや、手捕てどりにして、とりでの下婢はしためにこき使ってやるのもよいぞ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次の下婢はしためあはて告げぬ
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)