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三鞭酒
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シャンパン
ふりがな文庫
“
三鞭酒
(
シャンパン
)” の例文
とどのつまり一同は、冗談はんぶん老人を
三鞭酒
(
シャンパン
)
で醉いつぶして、げらげら笑いころげて、それでお仕舞いになった。
永遠の夫
(旧字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
しかしやっとひと息ついたと思うと、今度は
三鞭酒
(
シャンパン
)
の
杯
(
さかずき
)
を挙げて立ち上らなければならなかった。それはこの晩餐の中でも最も苦しい何分かだった。
たね子の憂鬱
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
このダイニングルーム、地下室、ひどくなったピアノをがんがんならして、若い作家が、若い品よくない女と、
三鞭酒
(
シャンパン
)
をのみ、浮かれ、さわいで居た。
日記:13 一九二七年(昭和二年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ホテルの裏のテニス・コオトからはまるで
三鞭酒
(
シャンパン
)
を抜くようなラケットの音が愉快そうに聞えてくるのである。
ルウベンスの偽画
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
誰が注いでくれたともわからない
三鞭酒
(
シャンパン
)
をガブガブ飲んでいると、事務長が笑いながらやってきて、新しい年のスタータァの役を、あなたにおねがいするといった。
予言
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
三平君に至っては水に住む人か、山に住む人かちと鑑定がむずかしい。
生涯
(
しょうがい
)
三鞭酒
(
シャンパン
)
を御馳走して得意と思う事が出来れば結構だ。鈴木の
藤
(
とう
)
さんはどこまでも
転
(
ころ
)
がって行く。転がれば泥がつく。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三鞭酒
(
シャンパン
)
のキルクのはぜる音。ピリニャークが自分たちに訊いた。「何をたべましょうか?」
ソヴェト文壇の現状
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
部屋のなかは、濃い
褐色
(
セピア
)
と黒っぽい
藍色
(
あいいろ
)
のなかに沈んでいるのに、外景には
三鞭酒
(
シャンパン
)
色の明るい光が氾濫している。夏の、あのはげしさはなく、しっとりと落ち着いた調子がある。
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
私はなんだかいやな気がして、その女から眼をそらしながら、ふとその眼を私がときどきふんづける小さな
軟
(
やわら
)
かなものの方へ持って行くと、それが
三鞭酒
(
シャンパン
)
の
栓
(
せん
)
らしいことを認めた。
旅の絵
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
同時にネットの右や左へ
薄白
(
うすじろ
)
い直線を
迸
(
ほとばし
)
らせる。あれは
球
(
たま
)
の飛ぶのではない。目に見えぬ
三鞭酒
(
シャンパン
)
を抜いているのである。そのまた
三鞭酒
(
シャンパン
)
をワイシャツの神々が旨そうに飲んでいるのである。
保吉の手帳から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……一体この
三鞭酒
(
シャンパン
)
の壜がどうしたというんだ。見ると針金の締線で固く栓をされた上に、錫紙で包まれたまだ手のついていない瓶だ。振ってみるとシャンパンが沸々と泡を立てる。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
彼は、確かに
三鞭酒
(
シャンパン
)
の機嫌で声をかけた。
伸子
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
今あんたの話を聞くと、
金剛石
(
ディアマン
)
が
三鞭酒
(
シャンパン
)
の壜の底に熔接されてたといったでしょう。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
“三鞭酒”の意味
《名詞》
三鞭酒 (熟字訓:シャンパン / サンペンシュ)
フランス産発泡性葡萄酒であるシャンパンの漢字表記。
(出典:Wiktionary)
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
鞭
漢検準1級
部首:⾰
18画
酒
常用漢字
小3
部首:⾣
10画
“三鞭酒”で始まる語句
三鞭酒盞
三鞭酒色