三笠みかさ)” の例文
大和やまと郡山こおりやまの旧城跡、三笠みかさ春日かすがと向き合いの暖い岡に、広い池を幾つも掘って、この中に孵化ふかする金魚の子の数は、百万が単位である。
法隆寺の北裏に連なる丘陵を背にして、はるかに三笠みかさ山のふもとにいたる、いにしえの平城京をもふくめた大和平原の一端が展望される。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
「誓ひしことも」(忘れじと誓ひしことをあやまたば三笠みかさの山の神もことわれ)という歌のように私は信じています。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
店には小さい飾り窓があり、窓の中には大将旗を掲げた軍艦三笠みかさの模型のまはりにキユラソオの壜だのココアの罐だの葡萄ぶだうの箱だのが並べてある。
あばばばば (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「たたらめの花のごと、三笠みかさの山の少女をとめをばてて」
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)