小野佐世男（おのさせお）
1905.02.06 〜 1954.02.01
著者としての作品一覧
エキゾチックな港街（新字新仮名）
読書目安時間：約7分
佐世保へいらっしゃるんですって、佐世男が佐世保にいくなんて、なんかおかしいですね——、オホホホホ。あなたさまは日本人でしょう、オホホそれならお行きにならない方がお幸せですわ。……雲 …
恐妻家庭円満術（新字新仮名）
読書目安時間：約5分
女房と旦那という関係は何千万人の中から選ばれた二人なんで、これは仇やおろそかにするわけにいかないとボクは思っている。 ボクは結婚して三日目に女房になぐられた。いきなり横っ面をポカッ …
ジャズ狂時代（新字新仮名）
読書目安時間：約6分
浮風にさそわれて隅田川のボート・レースをながめていたら、 「アラ、小野の旦那、いいところでお会いしましたわ」 お隣りの奥さんが一人娘のポッポちゃんをつれて、途方に暮れた顔。 「この …
ストリップ修学旅行（新字新仮名）
読書目安時間：約14分
この世の中にとんでもなく楽しいことが起ろうとしているのだよ、めったに無いチャンスだ、どーだい、一つ行って見る気はないかという。面白いことや、楽しいことというものは、がいして大冒険の …
花模様女剣戟（新字新仮名）
読書目安時間：約8分
ドレスの流行のように、映画も演劇も春の虹のように刻々と流行が変って行く。近頃は花が開いたように果然！女剣戟流行時代と化して、日本全国津々浦々、劇団が乗り込んで来ると、絵看板は女だて …
幽霊（新字新仮名）
読書目安時間：約11分
残暑がすぎ、凉風がさわやかに落葉をさそう頃になると、きまって思い出すことがある。 私はまだ紅顔の美少年（？）だった。その頃、私達一家は小石川の家から、赤坂の新居へ移った。 庭がとて …
私の洋画経歴（新字新仮名）
読書目安時間：約12分
幼少七歳の頃なりし、ジゴマなる探偵映画当時は活動大写真を見て、動く写真と、その白いコルセットのスカートをながくひきずる令嬢がすごい顔をした大悪漢に、いまやあわやという大危険に小さな …