“フアクター”の漢字の書き方と例文
語句割合
因数100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此所(こゝ)迄考へた時、代助の頭(あたま)の中(なか)に、突然三千代(みちよ)の姿(すがた)が浮(うか)んだ。其時(そのとき)代助はこの論理中に、或(ある)因数(フアクター)を数(かぞ)へ込むのを忘れたのではなからうかと疑(うたぐ)つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けれども、其因数(フアクター)は何(ど)うしても発見(はつけん)する事が出来(でき)なかつた。すると、自分が三千代に対する情合(あひ)も、此論理(ろんり)によつて、たゞ現在的(げんざいてき)のものに過(す)ぎなくなつた。彼(かれ)の頭(あたま)は正(まさ)にこれを承認した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
此矛盾の両面を双対(そうたい)に見た時、代助は急に自己の没論理に恥ぢざるを得なかつた。彼の腰は半ば椅子を離れた。けれども彼はこの没論理の根底に横はる色々(いろ/\)の因数(フアクター)を自分で善(よ)く承知してゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)