“よすてびと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
世捨人66.7%
世棄人13.3%
桑門13.3%
遁世者6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、幸村自身は伝心月叟でんしんげっそう世捨人よすてびとめかして、草庵に質素な生活をしていたし、そんな莫大な金をつかう途はない。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてあの世棄人よすてびとも、遠い、微かな夢のように、人世じんせいとか、喜怒哀楽とか、得喪利害とか云うものを思い浮べるだろう。しかしそれはあの男のためには、くに一切折伏しゃくぶくし去った物に過ぎぬ。
冬の王 (新字新仮名) / ハンス・ランド(著)
さあ菓子もはさんではやらぬから勝手につまんでくれ、と高坏たかつき推しやりてみずからも天目取り上げのど湿うるおしたまい、面白い話というも桑門よすてびと老僧わしらにはそうたくさんないものながら
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「奇態ですネ——此春の文学会で貴嬢あなたが朗読なされた遁世者よすてびと諷刺の新体詩を、わたしは今も尚ほ面白く記憶して居りますが——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)