“やなぎだる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
柳樽86.7%
柳多留13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
知らぬ顔して捨ててはおけまい。古い川柳に座敷の牢屋で。薬飲むにも油断がされぬと。(註にいわく——座敷牢薬をのむに油断せず——柳樽やなぎだる——)
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
掲げ其中より取出とりいだしたる柳樽やなぎだる家内かない喜多留きたるしるしゝは妻をめとるの祝言にやあさ白髮しらがとかい附しは麻の如くにいとすぐとも白髮しらがまで消光くらすなる可し其のほかするめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「めし食って大汗かくもげびた事、と柳多留やなぎだるにあったけれども、どうも、こんなに子供たちがうるさくては、いかにお上品なおとうさんといえども、汗が流れる」
桜桃 (新字新仮名) / 太宰治(著)
しかし私は、いま、ここで柳多留やなぎだるの解説を試みようとしているのではない。実は、こないだる無筆の親にい、こんな川柳などを、ふっと思い出したというだけの事なのである。
親という二字 (新字新仮名) / 太宰治(著)