“ももすじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
百筋66.7%
百条33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千筋ちすじ百筋ももすじ気は乱るとも夫おもうはただ一筋、ただ一筋の唐七糸帯からしゅっちんは、お屋敷奉公せし叔母が紀念かたみ大切だいじ秘蔵ひめたれど何かいとわん手放すを、と何やらかやらありたけ出しておんなに包ませ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
風が身に染むので心着けば、樹蔭こかげなるがけの腹から二頭の竜の、二条の氷柱を吐く末が百筋ももすじに乱れて、どッと池へそそぐのは、熊野の野社のやしろ千歳経ちとせふる杉の林を頂いた、十二社の滝の下路したみちである。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そよ風が小波立てて、沼の上を千条ちすじ百条ももすじ網の目を絞って掛寄せ掛寄せ、沈んだ跡へゆりかけると、水鳥がたごとく、芭蕉の広葉は向うのみぎわへ、するすると小さく片寄る。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)