“めのまえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眼前81.3%
目前18.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
軒並に青簾あおすだれを掛け連ねた小諸本町の通りが私の眼前めのまえにあるような気がして来た。その辺は私の子供がよく遊び歩いたところである。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
蠅は二人の眼前めのまえをちらちらしていたが、やがて九兵衛の右の腕にとまった。九兵衛は左の手を持って往って掌で伏せ、そっと指で撮んだ。
蠅供養 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
太郎左衛門はそのへやへ出入して、二人の者をいたわっていたが、その目前めのまえにはわかい白い顔が浮ぶようになっていた。
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
四人の死骸なきがらは谷中へ埋葬いたし、老人も落胆がっかり遊ばしていると、跡にとり残された岩次でございますが、まだ年も若いにいろ/\奇異のことを目前めのまえに見きゝいたし